【番外編】絵本作家にして看護師。TOMOMIさんのインタビュー

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通常のBijoyの番外編として、看護師にして友弥.(TOMOMI)名義で現役の絵本作家として活躍する阪倉友弥さん。(以下 … 続きを読む 【番外編】絵本作家にして看護師。TOMOMIさんのインタビュー

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通常のBijoyの番外編として、看護師にして友弥.(TOMOMI)名義で現役の絵本作家として活躍する阪倉友弥さん。(以下、TOMOMI さん)

――なぜ看護師だった彼女は、絵本作家の道を歩むことになったのでしょうか。あるいは、彼女のことは看護師も兼務している絵本作家なのか?そのキャリアについて聞いて見ました。

訪問看護とはなにか?

―現在は病院勤務ではなく、一般のご家庭を訪問する訪問看護師をされていると聞きました。なぜ訪問看護をされているのでしょうか?

「仕事内容にやりがいを感じているからというのもありますが、やはりアーティスト活動をしているからというのが大きいですね。訪問看護は曜日での勤務が可能なので、シフト制の病院勤務より、アーティストとしての活動スケジュールを立てやすいです。加えて、患者さんやそのご家族との距離が病院よりも近くなるので、病院とは違う絆ができるのも大きいです」

訪問看護が病院よりも自由度が高そうなのは想像できますが、更に「病院とは違う絆」もできることが魅力的とのこと。

絵で仕事をする道を諦め、看護師を志した幼少時代

現在の訪問看護をする前は、大学病院の集中治療室にいたという TOMOMI さん。

―では、これまでのキャリアを簡単に教えてください。

「大阪大学と東京大学の大学病院の集中治療室を経て、2014 年にアメリカに渡りました。アメリカに渡ったのは、洋書を出版したかったからです。2012 年に絵本作家としてデビューしたのですが、日本はそこまで本が売れている国ではありません。ネットの情報なので正確さにはかけているかもしれませんが、当時の日本は年間の平均書籍購入数が6冊。いっぽう、アメリカは9冊。単純計算で、日本より 1.5 倍需要があります。それなら、アメリカや他の需要のある国で絵本を売りたいと思ってアメリカに渡ったんです。」

―いつから絵本作家活動を始めたのでしょうか。

「幼い頃から絵を描くのは好きだったんです。小学生のころは、地域が主催の絵画コンクールに2枚の作品を送ったりしていたこともありました。もちろん、他のコは1枚だけ応募するんですけど(笑)。でも絵を仕事にするという夢は4~5歳のときに一旦諦めたんです。漫画のようにキャラクターを何度も同じように描けなくて。それで絵かきの夢は早々に諦めました」ただその一方、看護師になりたいという夢は小学校低学年のころから抱き続けていて、高校に入ると看護師になりたいという夢はより確固たるものになったのだそうです。

「母親が喘息発作で、病院に何度も運ばれていました。その時に、よく『看護師さんにやさしくしてもらった』と話していたんです。それで看護師さんって、優しい人なんだ。看護師さんって、いい職業だなって思ったんですよね」

そうした家族の背景もあり、高校を卒業後彼女が進んだのは地元釧路の看護学校に進学し、その卒業後は就職し、働きながら通信制の大学へ通い、看護学士学位を取得したんです。」

その後、最先端医療を学ぶために 2007 年に大阪大学医学部附属病院へ移った TOMOMI さん。2011 年 11 月まで ICU(集中治療室)で現場の一線で学び続けた中で、TOMOMI さんが絵本を描き始めたのは看護師になった時期とのことです。

「お友達から悩み相談される機会がありました。ただ、彼女の悩み相談にのって自分の思考を伝えても彼女からは『そんなにポジティブな考えを持つ人はTOMOMI くらいだよ』と返されて理解してもらえなかったんです。

どう感じるかは自由なので、必ず伝えようなんて思うことはありませんが、そのエピソードを通して、会話だと相手との距離や感情で解釈が変わるため、物事を伝えるには限界があることをに気づいたんです」

誰かに何かを伝える時、どうしたら伝わるかを考えた結果、TOMOMI さんがたどり着いたのが活字の力でした。

「彼女とのエピソードをきっかけに、自分の伝えたい事を絵本にしてみました。それまで絵は趣味で描くことがありましたが、絵本をつくった経験はゼロ。これが私の絵本作りの原点となりました」

その後、東京大学医学部附属病院に転職し、転職した直後は、友達が少なかったこともあり、休日持て余した時間で何かできないかと思いついたのが、作品をコンクールに応募すること。

たまたま知った書籍コンクールの〆切がその日の 23 時 59 分。今は 22 時、まだ、間に合う!そこから作品を描き始め、なんとか間に合って応募したその作品が 1 人の編集者の目にとまり、連絡が来ました。」

こうして出版が無事決まり、2012 年 3 月 9 日、看護師兼絵本作家 TOMOMI は誕生しました。

なぜ絵本作家が看護師を続けるのか?

それからは絵本作家として刊行した本が Amazon ランキング結婚部門で1位に輝いたり、渡米して絵本作家活動に力を入れたりと、怒涛の日々が続き、現在に至る TOMOMI さん。

ここまで話を聞いて、やはりこの疑問点について伺わざるを得ません。TOMOMI さん、なぜ絵本作家活動に専念しないのでしょうか?

「私の絵本は集中治療室で出会った患者さんやそのご家族、その他、看護の場面をモチーフにしています。

最初に出版した絵本は同僚だった看護師に向けて描いたもので、どの作品も看護師をしていなかったら作品は生まれなかったんです。

そもそも、私が絵本作家になれたのは看護師をしていたから。だから看護師を辞めるということは考えていません」

看護師という職業を通じて感じた命の尊さ、患者様を通して感じた幸せの意味と愛のかたち。すべての経験が TOMOMI さんにとって絵本作家として伝えたいメッセージの源であり、書き続けるモチベーションになっているのだといいます。

――なるほど、両者は不可分な関係になっていたんですね。TOMOMIさん、取材に応じて下さりありがとうございました。


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